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橋本努著『学問の技法』

ちくま新書2013年刊行

 

目次

 


 

はじめに

 

 

第1章  知的モチベーションの技法

 

学問とは新しい問いを立てること/受験勉強の意味/学生時代に一〇〇〇万円を自分に追加投資しよう/学びの技術は企業でも使える/型から入って実質をつかむ/学問する生活を誘う不良哲学者/学問するための低俗な動機/快楽原則と忍耐美学を組み合わせる/学問に王道はない?/ 中身のないプライドを捨てよう/知的恥じらいを大切にする

 

 

第2章  知的体育の技法

 

知性を活性化させる肉体の作り方/背筋が勝負である/「ばか知性」に触れる/眠る時間と起きる時間

 

 

第3章  知的生活の技法

 

自分の顔に責任をもつ/若き日にバラをつかめ/自己否定度を測ってみよう/気概は教えられるか/スノッブになろう/「シニカル」になることの意味/「井の中の蛙」になったら/ハリネズミ 型と狐型/知性と感性の二分法を考える/「学知」と「実践知」/エネルギッシュな学問生活を持続させるために/ゼロからの出発/人生のモデルを見つけよう/独学者に学ぼう/【コラム】一八歳〜二四歳までにすべきことは何か

 

 

第4章  情報収集の技法

 

情報のシャワーを浴びる/「情報友達」を作る/本屋で情報を得る/本の購入の仕方/イモづる式情報収集/本の価値について/本に対する鑑識眼をもとう/古本屋の香りに酔う/国立国会図書館に行こう/文献アクセスの感度を高める/音楽をコアに据える/美術書という情報のシャワー

 

 

第5章  読書の技法

 

 読書への誘い

本をすすめよう/大学のキャンパスでかっこよく読もう/読書リストを作る/何のために読むか/本を読んで不良になろう/「読書問題児」になろう/読書量の目標/環境や気分に囚われない ようになる/【コラム】本に関する名言集

 

 読み方いろいろ

精読と多読のジップ法則/多読の仕方いろいろ/速読と精読について/入門書はすべて再入門書である/文学書と学術書の違いに気をつける

 

 さらなる挑戦

解説書を読んで全体を押さえる・解説書を批判する/精読のヒント/難解な本に挑戦する/最近の本を飽きるほど読んだら、古典の本当の価値が分かる/古典を読む理由/古典は本棚に並べよう、そして二度読もう/古典は知のブランドである

 

 読んだら読みっぱなしにしない

感想と批評を書くことを前提に読書する/長所と短所を同じくらい長く述べよう/要約する力

 

 

第6章  議論の技法

 

なぜ議論すべきなのか/「会話」を楽しもう/意見をでっち上げる/キッカケをつかむための質問/質問の作法/議論を盛り上げる神さまたち/議論を継続できるための作法/議論後の考察ノート/発表の作法/発言の長い人に対処する方法/ネットで議論する

 

 

第7章  問いかけの技法

 

見えない学問力が「問い」を生む/問題を一〇〇個抱える人間になろう/〈よい子〉をやめよう/ねばり強い懐疑から出発する

 

 

第8章  レポートの技法

 

文章を書く練習/文章の量と長さについて/まずは作文から小論文の段階へ/小論文からレポートへ/エッセイとは「試論的考察」である/中身よりもまず形式/読者を想定する/テーマを発掘する力/ランダム・メモの作成/命題化とサポート文/レポートのポイント/とにかく書き始める/レポートのスタイル/レポート構成のいろいろなパタン/レポートの構成の仕方/文章を推敲するときのポイント/文章にリズムとパンチを与える/よいレポートを書くためのヒント/ 敬語、お役所的な言い回し、優等生的表現

 

 

第9章  論文執筆の技法

 

問題関心と課題設定/仮説=構想をもとう/まず「結論」を書く/導入部分を何度も書き直す/「注」をつける/一次文献と二次文献/書いているうちにいろいろな興味関心が湧いてきたら/ 読んだ文献の内容を、書く頃には忘れてしまうことを前提に対処する/パラグラフの役割

 

 

おわりに この技法を抜け出るとき

 

学問の技法は邪道である/「技法」を共通の生活資本へ/自分の人生をつかみ取ろう